ドラム

スティックの持ち方の矯正は時間がかかる

「ここのところ叩き終わると手が痛い」

「この持ち方だと、これ以上速く動かせない気がする」

と悩むドラマーさんも多いのではないでしょうか。

最近、バンド活動している生徒さんで、

「持ち方から直してみたい!」とのお声をいただきました。

持ち方を治す際の注意点を、

ドラム講師がふわっと答えます。

ではいきましょー!

こんなケースがありました

その生徒さんがウチに習いに来たのは1年ぐらい前です。

「バンド活動してて、ライブもちょこちょこやってます!でも最近なんか伸び悩んでて・・・近場に教室が出来たし、せっかくだから習ってみようと思います!」

なんて想いで当スクールに来てくれました。

今までは知り合いに叩き方を教わったぐらいで、

特にどこかの教室で習った事はないとの事。

私が「とりあえず、なんでもいいので適当に叩いてみてもらえますか?」

とお願いして叩いてもらうと、上手です!

フィルで突っ込んだり、少しリズムが曖昧なところはありましたが、

さすがライブ経験者だけあって、いろいろ叩けました。

ちょうど本人の悩みもその「少しバタバタする」ところらしく、

テンポキープについて練習していこうという話に。

ただ、持ち方が少し握りこむ感じで気になったので

「私の持ち方」のお話ももちろんします。

「出来れば持ち方からしっかり見直した方がいいかもしれません。

ただ、今のままでも叩けているので、強制はしませんよー」

とお話をすると、持ち方については今のところ特に不満もないようなので、

そのままでいいとの事。

持ち方を治すメリットはお伝えしましたが、

「まずはテンポキープを勉強したい」

という意思を尊重しました。

持ち方も正解は1つじゃないですからね。

世の中には私と全然違う持ち方のドラマーさんもたくさんいます。

自分で直したいと思わないと直らない

とはいえ、基礎練習の説明時にはどうしても持ち方の説明をする時があります。

なので、レッスン時にちょこちょこ持ち方のお話はしていました。

ただやはり本人がピンと来ていないので、

特に改善はされず。

強制するものではないので、

私も特にそれ以上アクションは起こしていませんでした。

子供の頃、親に

「勉強しなさい!」って言われても、ピンとこないですよね。

でもいざ自分が大人になると、自分の子供に「勉強しなさい!」なんて言ってたり。

事の大切さは、当時は分からないものです。

持ち方の矯正も、それに似ています。

「直せ!」って言われたって、ピンとこないんです。

自分で「直したい!」と思って、初めて行動に移せるんです。

その生徒さんが最近

「速く動かないのは持ち方も原因かも・・・」

と悩むようになって、「せっかくだから、持ち方も直したい!」

と言ってくれました。

何でも、気になった時が旬です。

そのタイミングを大切にしてください。

「今度でいいや」は旬を逃します。

一度ついた癖を抜くのは時間がかかる

特に独学で学んできた中級者は、持ち方の強制で苦戦する場合が多いです。

すでに持ち慣れたものを矯正するのには時間がかかります。

意識したからといって、すぐに直るものではありません。

ちょっと気を抜くとすぐ元に戻ります。

私も持ち方の矯正をしたことがありますが、

実践で使えるようになるまでは年単位かかりました。

いきなり曲の練習をしながらの矯正は無理です。

まずはスネアドラム一つでの単純な作業から始めましょう。

なんなら最初はテンポ60の4分音符だけでもいいくらいです。

ゆっくりやるのが一番効果的です。

それでも常に「どう持ちたいのか?」を

考えながら練習をする必要がありますので、

集中力もかなり使います。

4分音符で慣れてきたら8分音符へ。

8分音符も慣れたら16分音符へ。

16分音符でも慣れたら4分8分16分のチェンジアップの形へ。

しっかり段階を踏みましょう。

いろいろと叩けるようになってる技術がついてる分、

「なんだか単純すぎてモヤモヤする」かもしれませんが、

単純な事で出来ないと、セットでの応用練習はまだまだ先の話です。

その生徒さんにも「長い目で見るようにしてください。なんなら年単位かかります」

とお伝えしています。

長い目で見て、早く出来るようになる分には「ラッキー!」ですが、

短い目で見て、出来ないとただモチベーションが下がるだけです。

モチベーションは「上げる」のではなく、

「下げないようにする」のがポイントです。

時間はかかっても、意識し続ければ必ず治せます。

モチベーションを下げない為に、

しっかり長い目で見るようにしてください。

焦って速いテンポでやったり、

応用した練習をしながら直そうとする逆効果です。

まとめ

「急がば回れ」なんて言いますが、

持ち方の矯正はまさにその通りです。

単純な動きで、だんだん出来るようにするのが効果的。

私も持ち方はいくつも試しましたが、どれも時間を掛けた分、

自分にしっくりくる持ち方を見つけられました。

焦らずに、時間をかけて取り組みましょう。

苦労した分、身につくと自身にも繋がりますよ!

ではまた!(=゚ω゚)ノ