ドラム

叩けないフィルを変える勇気

ドラムで曲の練習をしていると

「このフィル、難しくて毎回失敗するなぁ。今度のライブ心配だな」

なんて事ありますよね。

そんなお悩みにドラム講師がふわっと答えていきます。

ではいきましょー!

フィルを変えてもいい

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初心者のうちにやりがちなのが、出来ないフィルがあった時に、

「何が何でもこのフィルを叩く!」ようにしてしまう事。

もちろんその考え方も上達するには必要です。

が、どうしても「まだ出来ないフィル」はあります。

テクニックが足りなかったり、テンポに追いつけなかったり。

普段の練習中は出来るように努力するのは素晴らしい事ですが、

「ライブが決まっている」場合は少し話が変わってきます。

ライブという事はお客さんがいますので、

出来れば下手な演奏はしたくないですよね。

カッコイイとこ見せたいものです。

でも、毎回失敗するフィルがある。

ならどうするか?

答えは簡単。

「そのフィルを変える」です。

フィルを変えるのはすごい勇気がいる

「えー?フィル変えちゃうの?なんだかズルみたいでヤだなぁ」

なんて思うかもしれませんが、そんな事はありません。

叩けないフィルがあるって事は、そこだけバタバタしますよね?

ドラムがバタバタすると、曲のイメージに響きます。

他のパートさんがどんなにいい演奏をしても、

「なんだかこの曲バタバタしてる」

なんてイメージになってしまうんです。

ドラムだけの問題ではなくなってきます。

バタバタするぐらいなら、フィルを出来るパターンに変えて、

「演奏を安定させる」に力を入れたほうが、いいライブになります。

でも「自分の事より、バンドのまとまりを優先する」って、

すごい勇気がいることです。

だって私も出来ないフィルでも、

「もしかしたら本番は出来るかも!」と、チャレンジしてみたいと思いますからね。

ドラマーのプライドといいましょうか・・・。

でもそこはグッとこらえて、私は演奏をまとめる事を意識しています。

残念ながら、

「練習で出来ないことは、本番でも出来ない」

事のほうが多いです。

「出来るように練習しておく」のも必要ですが、

「出来なかったら変える」のも必要です。

生徒さんにもよく相談されるのですが、

「フィルを変えるのはプライドが邪魔するかもしれませんが、『英断』ですよ!」

とお伝えしています。

「個」より「他」の事を考えられるんですからね。

フィルを変えるのはズルではなく、英断ですよ!

出来ればニュアンスは残す

フィルを変える際は、「ニュアンス」を残してあげると自然に聞こえます。

全然違うフィルに置き換えてしまってもいいのですが、

「曲と合わないフィル」になってしまうと、

せっかく勇気を出して変えたのにもったいないですからね。

出来れば、元のフィルから、「少し抜いてあげる」といいです。

その方がニュアンスも残りやすいです。

例えば1小節、16分音符(タタタタ)が続くフィル。

スネアで

「タタタタ タタタタ タタタタ タタタタ」

なんて連打するパターン。

(スキマが空いてるのは拍の切れ目をわかりやすくするためです。)

このパターン、テンポが早いと大変なんです・・・。

これを変える時は、8分音符(タンタン)を少し入れましょう。

16分のみだから忙しいんです。

8分音符は16分音符の半分の忙しさになりますから、

余裕が持てるようになります。

「タンタン タンタン タタタタ タタタタ」

や(前半は8分音符、後半は16分音符で頑張る)

「タンタン タンタン タンタン タタタタ」

など。(8分音符が3つ、最後だけ16分音符で頑張る)

逆でもいいです。

あくまで一例です。

どうしても間に合わなければ、全部8分音符にしてしまっても構いません。

余裕が出た分、演奏は安定するはずです。

その方が「いい演奏」につながります。

フィル自体が大事なのではなく「そこにフィルが入ってる事」が大事なんです。

そもそもフィルの役割が、

・ここが区切りのいいところだよ

・そろそろ場面が変わるよ

なんて、周りに教えてる事が多いです。

なので、そこにフィルが入っていれば、

フレーズに捉われすぎる事はないんです。

個人練では出来るように練習する

最初の方でも触れましたが、出来るように練習しておくのももちろん大事です。

練習を積み重ねれば、いつか必ず出来るようになります。

そもそも、「このフィルが叩けないのは、何が足りていないのか?」

をしっかり分析して、日頃の個人練習に取り組みましょう。

速さが足りないのであれば、シングルストロークのテンポを上げられるように。

無駄な力が入っているのかもしれません。

テクニックが足りていないのであれば、スネアでスティックコントロールの練習を。

出来ないフィルは、日々の練習のいい目標になりますので、

「出来るようにどう取り組むか?」を考えることが大切です。

まとめ

出来ないフィルを変えるのはとても勇気が要りますが、

「人前で演奏する時は、安定させる事を考える」のも、

ドラムを上達するにあたって必要なスキルの一つです。

どうしても出来ないフィルは、

演奏を安定させる為に「変えてもいい」んです。

参考までに。

ではまた!(=゚ω゚)ノ