ドラム

アップダウンのコツは「下に置いとく」こと

ドラマーさんが習得したいテクニックの一つに

「アップダウン」

というものがあります。

・早いビートを楽に叩きたい

・アクセントを綺麗につけたい

なんて場合に役に立つテクニックですが、習得には少し時間がかかります。

「全然出来ない!」なんて方も多いです。

練習するときに抑えておきたい大事なポイントを、

ドラム講師がふわっと書いていきます。

ではいきましょー!

アップダウンとは?

「そもそもアップダウンって何?」って方もいると思いますので、

簡単に説明から。

アップダウンとは簡単に言うと、

「1つの動作で2つ音を出す」ようなテクニックです。

よく使われる場面は

・8ビート

・アクセント

ですね。

早い8ビートもアップダウンを使うと楽になりますし、

アクセントをつけたい時にも有効。

似たテクニックでダブルストロークというのがありますが、

用途がちょっと違います。

アップダウンは

「同じ動きを均等な音の長さで楽に繰り返す」

「強弱をつける」ような時に使うことが多いです。

ハイハットだったら

「チッチッチッチッ」と音の長さを均等に操るイメージ。

ダブルストロークは極端に言えば

「瞬間的に2発早く叩きたい」ようなテクニック。

フィルの時なんかに

「タタッ!」と瞬間的に早く動かす時によく使います。

ただ「1つの動作で2つの音を出す」という考え方が似ているので、

混ざって覚えている人が多いです。

今回紹介するのはアップダウン。

繰り返しの動きや強弱に向いているテクニックですので、

ダブルストロークとお間違えのないように。

叩き終わったら下に「置いとく」ように

アップダウンは2つの奏法が混ざります。

1つ目は「ダウンストローク」

ややこしく考えなくて構いません。

いつも叩いてる奏法です。

1打で完結するような動き。

2つ目は「アップストローク」

手を上げる動作で音を出す奏法です。

これが難しいポイントですね。

アップストロークとダウンストロークが混ざるので

「アップダウン」になります。

アップダウンを覚える時に「アップストローク」にばかり焦点が当たりがちですが、

実は最初に大事なのはダウンストロークの方。

まずは自分のダウンストロークを見直していきましょう。

叩き終わった後、スティックと打面はどれくらい離れていますか?

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ハイハットを使って説明していきますが、スネアなど他の楽器でも考え方は一緒です。

上の写真みたいに、叩き終わったらできるだけ下に置いておきましょう。

チップと打面が近ければ近いほどいいです。

押さえつけないようには注意!

普段の練習で、叩いた後にチップが打面から離れる癖がついてしまっている場合は、

まずはそこから見直す必要があります。

このダウンストロークでしっかり下に置くのがアップダウンへの近道です。

「止める」じゃなくて「置いておく」のがコツです。

「止める」だと力でどうにかするイメージがついてしまいますので、

叩き終わったら(落としたら)下に「置いておく」イメージがいいです。

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力が入っていると、そのあとのアップストロークにつながりにくくなります。

ダウンストロークはしっかり下に置いておきましょう。

上げる時にたまたまぶつかる

ダウンストロークを見直したら、お次はアップストローク。

アップストロークを覚える時に

「上げる時に手首がふにゃふにゃで、たまたまぶつかって音が出た」

ようなイメージを持ちましょう。

これが最初難しい!

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コツは「当てにいかない」事。

当てに行くと手首を不自然に曲げて力が入りますので、

すぐ疲れたり、腱鞘炎など怪我の原因になります。

本来楽に叩くのが目的だったのに、逆に疲れてしまいます。

「たまたま当たる」イメージで、力まないようにしてください。

さらに上がるのは腕が先、

手首から先は力入れてなかったからフニャっとなって後からついてくるイメージ。

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なんだかややこしく感じると思いますが、

最初このイメージがとても大事です!

アップダウンの習得には、脱力することが必須。

力が入らないイメージをしっかり持ちましょう。

2つを交互にやるのがアップダウン

ダウンストロークとアップストロークを交互に繰り返して

「アップダウン」というテクニックになります。

言葉遊びに聞こえるかもしれませんが流れとしては

1、ダウンストローク

2、もう一度ダウンストローク叩こうと思ったら、

上げる時にチップが打面に当たっちゃった(これがアップストローク)

1、2の繰り返し

ですね。

特性上

・ダウンストロークは音が大きめ

・アップストロークは音が小さめ

です。

これが強弱になるので、アクセントになります。

まずはこの動きを自然に繰り返せるように練習します。

まずはたくさん練習して、体に慣れさせましょう。

最初のぎこちない段階で諦めてしまう人もいますが、

最初はぎこちなくていいんです。

というか、最初から自然には動きません。

自転車に例えましょう。

最初からうまく乗れましたか?

たくさん転んだと思います。

一人で乗れるようになっても、まだぎこちなさがあったはず。

でも繰り返して乗っているうちに、自然に乗りこなせるようになります。

その感覚に近いです。

しっかりと上記のポイントをイメージしながら、

ゆっくりのテンポで練習していきましょう。

最初は手首や腕に力が入って、なんだか妙に疲れると思います。

でも動かし慣れてくるとだんだん力が抜けてきますので、

少しずつ楽に動かせるようになります。

短期間で覚えようとせず、少し長い目でみましょう。

焦って1日にたくさんやっても、怪我の原因になるだけ。

「腕がしんどいな」と思ったら他の練習に移りましょう。

習得には少し時間がかかりますが、

正しい動き、イメージが出来ていれば必ず出来るようになります。

まとめ

ドラマー憧れのテクニックの一つ、アップダウン。

習得出来ると、演奏できる幅がものすごい増えます。

「ビートをもっと楽に叩きたい!」

「アクセントに挑戦したい!」

なんて方は、頑張って習得しましょう!

ではまた!(=゚ω゚)ノ