ドラム

ドラムパターンをアレンジする時の注意点

いろんなパターンが叩けるようになってくると

「ちょっとアレンジしてみようかな」

なんて欲が出てくることがあります。

「昔は完全コピーできなかったけど、今ならいけるかな?」

みたいな時もありますね。

そんな時の注意点について、

ドラム講師がふわっと書いて行きます。

では行きましょー!

ドラムは結構簡単にアレンジ出来る

アレンジって聞くとなんだか難しそうに感じると思いますが、

実はそんなに難しいことではありません。

・ビートを叩いてるときに、入ってなかったところにクラッシュを入れる

・元のフィルの楽器を変える

のも立派なアレンジです。

何も元の形を全て変える必要はありません。

逆に難しいフィルを簡単に変えるのも立派なアレンジと言えます。

「表現方法を変える」のがアレンジですので、

あまり難しく考えすぎないで下さい。

レッスンであった勿体無いアレンジ例

初心者から始めてくれて、だいぶ叩けるようになってきた学生さん。

結構練習熱心で、いろんなパターンが叩けるようになってきました。

上手くなってくると、耳もよくなるもの。

とある曲のコピーが一通り終わった後に、

「ここ、本当は他に音入ってますよね?」

との声が。

私が譜面を作るときに

「ここはまだテクニック的に早いかなぁ・・・抜いとこ」

と思ってた部分に気付いた様子。

「せっかくだからやりたい!」

との強い要望もあり、試しに入れてみることに。

なんとか叩けはしますが、ちょと背伸びした部分なので、

そこだけかなりバタバタします。

本人は満足気。

難しい部分が叩けたら嬉しいですからね!

「まあそこだけだったら良い練習になるから良いか」

と思っていたのですが、

他にも「あそこも!ここも!」とアレンジを自分でも加え始めました。

どうやら「叩いてみた」系の動画で勉強したらしい。

アレンジに挑戦する事自体は全然良い事だと思います。

演奏する上で、遊び心がかっこよくなる事もたくさんありますからね。

しかしアレンジすることにこだわるあまり、

全体的にバタバタな演奏に変わってしまいました。

こうなると本末転倒。

元のパターンであればテンポがキープ出来ていたのに、

アレンジを加え過ぎたので走るモタるのオンパレード。

これでは良い演奏とは言えませんね。

アレンジが目的にならないように

ちょっと難しくしてみたいと思うのは全然悪いことではありません。

上手くなってきた証拠です。

怖がらずにアレンジしてみましょう。

その中で

・これは合わないかも

・こっちの方がかっこいいかも!

と経験する事は、次の新しいテクニックの習得に繋がります。

しかし、行き過ぎると

「アレンジする事が目的」になっている事があるので注意が必要です。

・もっと難しくしたい

・もっとかっこよくしたい

そう思うあまり、本来のドラムの役割を忘れてしまっては本末転倒です。

ドラムには

・テンポキープ

・雰囲気づくり

などの役割がありますが、そこから外れすぎると

「ただうるさいだけ」の楽器になってしまいます。

例えばサビでボーカルさんの見せ場の時、

後ろでフィルばっかり入れてドッカンドッカン叩いていたら曲が台無しです。

おまけにフィルを入れる事ばかりに集中して、

リズムもバタバタだったらもう目も当てられません。

アレンジとは

「曲に合わせて表現方法を変える」ものです。

・とりあえず手数を増やしたい

・とりあえず派手にしたい

なんて思っていると、良いアレンジにはなりません。

ドラマーの目的は「バタバタせずに、しっかり演奏する事」です。

その上でアレンジを考えましょう。

入れてバタバタするぐらいならバンドでは入れない方が良い

初心者の頃、完全コピーは出来なくてちょっと簡単にしたあの曲。

今なら出来るかもと思い、再チャレンジ!

叩けはする・・・けど、結構バタバタする。

「上手くなってきて、出来そうだけど・・・どうしよう?」

なんて悩んだ事もあると思います。

それが個人練なのであれば、頑張って叩いて練習していきましょう!

失敗しても、別に誰かに迷惑がかかるわけではありません。

むしろバンバン失敗して下さい。

良い練習になります。

でも、それがバンド練やライブであれば話は別です

ドラムはリズムキープの要。

出来るか出来ないかわからない事をやってバタバタするぐらいなら、

入れないで安定したテンポをキープしていた方がまとまった演奏になります。

入れるのも勇気が必要ですが、

入れないのも勇気です。

まずは個人練でしっかり練習して出来るようになってから、

バンド練で取り入れていきましょう。

まとめ

ちょっと難しくしてみたい!

と思うのは上達には欠かせない要素だと思います。

ですが、「アレンジしたら曲が台無しになった」では意味がありません。

アレンジはあくまで手段であって、目的ではありませんので、

そこを頭にしっかり入れながらアレンジに取り組んでみて下さい!

ではまた!(=゚ω゚)ノ