スクール運営

共同経営はやめた方がいい

何か事業を立ち上げる時に、「共同経営ならやれそう!」なんて思っていませんか?

やめておいた方がいいです。

今回はドラム講師が体験した「何故、共同経営は上手くいかないのか?」

を、実体験を踏まえて書いていきます。

ではいきましょー!

スクール立ち上げ当初は共同経営だった

最初は共同経営からスタートしたスクール。

相棒は私のドラムの先生です。

ややこしいので、以下、「相方」とします。

「借りられる小さな音楽スタジオがある」

と、場所を見つけて来たのは私ではなく、相方でした。

詳しく話を聞いていくと、

・知り合いのスタジオが畳むかどうか悩んでるらしい

・それなら時間や曜日で、半分貸してくれないかと相談

・先方もそれなら畳まずに済む

・ただ、相方一人で借りるのはキツイから、一緒にやらないか?

との事。

私も先生業をやりたかったので、まずは場所の下見。

部屋は1部屋。

一般的な貸しスタジオと言うよりは、レコーディングスタジオです。

しかも、かかる家賃はそんなに高くない。

「これなら、私と相方で曜日を分ければ、どうにかなりそう」

と思い、「やってみましょう!」と返答。

これが始まりでした。

共同経営って、もともと面識があって、ある程度親しい間柄で出てくる話だと思うんです。

全く面識のない人といきなり共同経営なんて、余程自信がないと出来ません。

昔からお互い中もよく、もう20年ぐらいの付き合いだったので、

「相方と一緒なら大丈夫だろう」と、当時の私は思いました。

どういう風に、何を分けるか

共同経営をする時、相方と細かく話を決めていく必要があります。

例えば

・掛かる経費はお互い半々で出す

・利益が出た時の分配比率

・仕事の役割分担

などですね。

職種によって違いはあると思いますので、自分の状況で考えてみてください。

これは最初に細かく決めておいた方がいいです。

絶対です。

「仲がいいから、細かいところは後でもいいや」は

後で痛い目見ます。

私の場合は

・借りるなら連続した日にちの方が、スクールとしてやりやすい

・曜日で使える日を分けよう。その方が集客もしやすいし、何よりわかりやすい

・何か必要な物を購入する経費はお互い話し合って、その都度折半

・事務仕事や雑用全般は、時間に余裕がある私

・家賃は半々で出そう

・それぞれの収入は折半しない。お互い生徒が増える分だけ収入が増える

等を決めていきました。

この時、役割分担、利益分配についてはしっかり話し合って下さい。

「お金の話って、仲良くてもしづらい・・・」

何て言っている場合ではありません。

私はここが甘かったです。

後でこじれます。

何か事業をやる = 自分でお金を稼ぐ

です。

お互いがきちんと「稼ぐ事」について考えていないと、

どこかで歪みが出てきます。

お金の話は避けては通れません。

もしこの時点で揉めるようなら、もうその二人は共同経営には向いていません。

やめておきましょう。

こんな序盤で揉めるなら、後でもっとこじれます。

お互いの認識は共通か?

色々と取り決めて、いざ事業開始!

すると今度は、お互いの認識のズレが出てきます。

例えば集客方法。

私は、「集客するのにも多少は経費をかけて、地域の情報誌などに乗せてもらったり、やれる事はやった方がいい」と主張。

相方は、「いやいや、集客にコストなんかかけられないよ。地道にポスティングとかの方がいいって!」

と主張。

どっちも間違いではありません。

こればかりはやってみないとわかりませんからね。

こんな時に、しっかり話し合いをして、お互いの認識を合わせていく必要があります。

この時に気をつけたいのが、お互いの立場が対等かどうか。

私の場合は相方が自分の先生なので、意見が合わない時になかなか自分の意見を押し切れませんでした。

ここも甘かった。

今だからハッキリ言えますが、

そもそもお互いが資金を出し合っているのですから、そこに年齢、間柄は関係ありません。

共同経営者とは、お互いが対等であるべきです。

どっちかが上になっているのであれば、

共同経営ではなく「雇用関係」に近くなります。

お互い資金を出し合っているのに、雇用関係?

片方の意見しか通らないのであれば、うまくいくわけがありません。

でも、すべての意見、認識を合わせるのは至難の技。

どんなに良く知っている相手でも、結局は「他人」です。

考えている事は違うんです。

さらに経営が絡むとお金が絡みます。

お金に対する認識も人それぞれです。

日常的な付き合いでうまくいくからといって、

経営的な付き合いまでそうなるとは限りません。

仕事の負担量は一緒か?

さらに私の場合はここからどんどん歪みます。

最初の話し合いで

・事務仕事や雑用全般は、時間に余裕がある私

なんていうのがありました。

最初は私も念願の講師業が出来る!と舞い上がっていたので、

軽い気持ちで「頑張る!」ぐらいにしか思ってませんでした。

まだ集客できてない最初はいいんです。

時間が余ってるので、余裕があります。

しかし、集客が出来てきた時からおかしなことになります。

ここで私と相方の仕事量を比べてみましょう。

・スタジオの準備(ドラムセットの用意や掃除)

・買い出し全般(消耗品など)

・ホームページの管理(集客、定期的に更新するためにブログ)

・全生徒のスケジュール管理(相方の生徒も含む)

・電話応対(新規の受付や、生徒さんへの連絡等)

・自分の生徒のレッスン

・後片付け(ドラムセットの撤収等)

相方

・自分の生徒のレッスン

気がつけばこんな感じに。

でもまだこれでも、私にもメリットがあったんです。

「家賃は半々」の部分。

相方の時間の都合で、

3日借りてる内の2日を私が使える事になってました。

なのでその分、「私の方が仕事量が増えるのもまあしょうがない」

と思っていたのですが、

相方から

「やっぱり家賃半々はおかしい。金額を見直してくれ」

と言われます。

ここも認識が違ったんですね。

先ほど少し書いた、お金の話が甘かった部分。

私の認識

「家賃半々でもレッスンで使える日数は私の方が多いから、その分仕事はするよ」

相方の認識

「いや大した仕事じゃないでしょ?そっちの方が稼げる可能性があるんだから見直してよ。俺が使えるのは1日なんだから、こっちは1/3が妥当」

私は自分の仕事量に対しての報酬だと思っていたのは、

相方からしたら不満に感じるポイントだったんですね。

じゃあ仕事量を分担しなおせば?となるはずなんですが、

相方は「時間に余裕ないからそれは無理」との事。

ん?じゃあ何か?まとめると、

「払う金額を減らしたいけど、お前は変わらず仕事をしろ。あとは知らん」

って事かな?

それはそれは揉めますとも・・・。

散々揉めた結果、私は相方の条件を受け入れるんですが、

「あ、この人と共同経営は無理だ」

と思うには十分でした。

まとめ

20年ぐらいの付き合いがあって、仲も良かった人との場合でも、

共同経営は無理でした。

なんなら仲も悪くなりました。

その後、名残で場所は「シェア」していますが、

今ではもう共同経営なんかしていません。

おかげで言いたいことはハッキリ言う能力はついたので、そこは勉強にはなりましたが・・・。

共同経営は本当にオススメしません。

相手の汚いとこ、嫌なとこが目に付きます。

・最初の話し合いはとことんまで、お金の話まできっちりする

・認識はできるだけ合わせる努力をする

・仕事を分担するなら、偏らないように。偏るならその成果に合わせての報酬まで話をする

この3つについて主に触れましたが、出来る自信ありますか?

出来る自信があるなら、一人でもやれるんじゃないですか?

わざわざ交友関係を壊してまで、共同経営したいですか?

必ず私みたいになるわけではありませんが、一つの参考にしていただければ幸いです。

ではまた!(=゚ω゚)ノ