ドラムの演奏をカッコ良くする「フィルイン」
フィルとかおかずとも言いますね。
たまに長〜いフィルありませんか?
なかなか覚えられなかったり、長くてテンポキープするのが大変だったりしますよね。
長いフィルを上手に叩けるようになるコツをドラム講師がふわっと書いていきます。
ではいきましょー!
一気に覚えようとしない
長いフィルを覚える時のコツは
「いきなり丸暗記しようとしない」事です。
1つの長いフレーズとして覚えてしまうと、
・テンポキープしづらくなったり
・途中で間違えると続きが叩けなかったり
しちゃいます。
長いフィルでも、
「何と何がくっついてこの音が出てるのか?」が
考えられるようになると、ちょっと覚えやすくなります。
バラバラにしてリズム譜を見つけよう
どんなに長いフィルでも、1拍単位まで分解出来ます。
分解してみると、
「ああ、ここの音が繋がって聞こえるけど、2つのリズムがくっついてるんだな」
何てことがわかります。
まずは分かりやすいフレーズから説明していきます。
例えばこれ。
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1小節全部フィルです。
使うのはスネアドラムとバスドラムですね。
「タカタカタカタカタカタカタカタカ」
なんて音が出ます。
このフィルを「16発叩く」だとすんごい大変!
テンポが早いと「あれ?今何発叩いた?」ってなっちゃいますね。
確かに結果16発叩くんですが、もう少し分解してみましょう。
1拍分で見ると、使ってるのは16分音符(4発)を4つです。
なので
4 × 4 =16
ですね。
4発叩く音符を4つ使うので結果16発叩くんだ、と考えてください。
16発を「123456789・・・・・・・」と数えきるより、
16分音符(4発)を4回(1234を4回)の方が数えやすいですね。
基本的にはこんな感じで考えていきます。
ちょっと複雑にしてみます
細かくなっても、やることは一緒です。
次はこんなやつ。
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ちょっとややこしいですが、1拍ずつ分解してみましょう。
最初は音階は無視して、リズムだけ探します。
使ってるリズム譜は、まず16分音符系の
![f:id:hamunosukima:20190612122043j:plain f:id:hamunosukima:20190612122043j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hamunosukima/20190612/20190612122043.jpg)
が3つ。
それと8分音符が1つ
![f:id:hamunosukima:20190612122143j:plain f:id:hamunosukima:20190612122143j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hamunosukima/20190612/20190612122143.jpg)
これですね。
スネアだけだったら
「タンタタ」「タンタタ」「タンタタ」「タンタン」なんて組み合わせ。
そして次に音階(どの楽器を使うか?)を見ていきます。
1つ目は全部ハイタムを使ってますね。
2つ目は1発目がハイタム、後半2発がロータムです。
3つ目は1発目がロータム、後半2発がフロアタム。
4つ目は8分音符でフロアタムが2発。
音で表現してみましょう。
ハイタムは「と」(ひらがな)
ロータムは「ト」(カタカナ)
フロアは「ド」としましょうか。
1つ目は「とんとと」
2つ目は「とんトト」
3つ目は「トンドド」
4つ目は「ドンドン」ですね。
分解すると、どのリズムとどの楽器を使うのかがよくわかります。
このパターンを最初から1つのフレーズとして覚えると
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丸をつけたところが楽器が同じなので繋がって聞こえます。
「ん?なんか区切りがわかんないな?」なんてことになったりします。
区切りがわからないと、バスドラムが踏めなくなったり。
読み慣れていたり、叩き慣れている人はその繋がってる部分を
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このリズムで捉えたりするのですが、
慣れるまでは先ほどのように1拍単位で1つずつ分解して理解するのがオススメです。
小節感なんて言われますが、
1小節の長さがしっかり体に入っている人は変則的に捉えても平気なのですが、
まだ体に小節感が入りきっていないと、1小節に4つのリズムを入れる感覚を養えません。
ちょっと面倒くさいかもしれませんが、分解して考えるクセをつけてみてください。
もっと長くても一緒
もっと長くてちょっと激しい場合。
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2小節フィルです。
長くてもやることは一緒。
最初にどのリズムが使われているか?を探します。
画像で線を引いた部分で1拍分ですね。
2小節なので、リズム譜が8つあります。
リズムがわかったらそこから音階を振り分けましょう。
「タタタタ」「タンタタ」「タタタン」「タタとと」
「タンタン」「タタタタ」「ととタタ」「ドドドド」
の組み合わせ。
最初の3つのリズムも繋がって聞こえるところがあるので、
意識しないと3つあるはずが
「タタタタタン」「タタタタタン」の2つのリズムと勘違いしがち。
やっぱり慣れてきたらそれでもいいのですが、
小節の長さが曖昧になるようなら慣れるまでは分解しましょう。
まずは小節の中のリズムを探すこと。
「どのリズムがいくつ使われているか?」
それが理解出来たら繋げて考えても構いません。
最終的に「自分がわかればいい」ので、
理解してから自分なりに解釈を変えるのは自由です。
まとめ
長いフィルを覚える時は、まずは分解して考えていきましょう。
細かくした方が理解力は上がりますが、
1拍単位が難しければ、2拍単位でも構いません。
しっかり使われているリズムがわかればテンポもキープしやすくなりますし、
失敗してもフィルの途中から復帰出来ます。
最初から「長い1つのフレーズ」として覚えるのではなく、
「リズムがいくつか組み合わさって、結果長いフレーズになってる」
と考えてみてください。
少し手間がかかりますが、慣れてくると今より早く覚えられるようになりますよ!
お試しあれ。
ではまた!(=゚ω゚)ノ